事務局だより

2012/01/01 034 新年のご挨拶

明けましておめでとうございます
川瀬 順輔
新しい年を迎え、益々ご健勝にお過ごしのこととお慶びを申し上げます。
明治27年、祖父の初代川瀬順輔が、尺八教授の看板を掲げてから120年が経とうとしております。宗家竹友社創立120周年記念事業として、今年から各地で記念演奏会を開催、復興を祈念し5月に宮城県で行うことになりました。宮城県支部の皆さんのパワーに敬服いたします。全国の皆さんの多くの参加をお願い申し上げます。

さて、年頭にあたり思うところを何点か述べさせて頂きます。

400年以上前から引き継がれてきた尺八音楽、そして三味線音楽や箏曲の古典といわれる曲も、現代邦楽もそこに流れる音楽に対する考え方、その心は同じではないでしょうか。動物の中でも人間は感情の動物、人間だけが感情を身体を通して表現することができます。我々は楽しみ、哀しみ、喜びという感情を与えられました。尺八吹きはその感情を発信する道具を持っています。自らの感情を発信し尺八人生を楽しみ表現してもらいたいと思います。

次に最近のコピー時代について。手軽にCDもコピーができ大変便利になりました。ところが鑑賞や稽古のためのコピーが、集めて手元にあることで安心してしまう方も多いようです。音楽は最初に聴いた時の感動を大切にしてもらいたい。同じ曲でも演奏者によって感動する箇所も違うし新しい発見もあります。2回、3回と聴くとまた違います。自分とどこかどのように違うのか、その答えを見つける喜びが、その人の進歩であり発展だと思います。初代順輔が聴く人の感動について次のような言葉を残しています。『吹くものは知らず 聴くものは恨む』

尺八や三曲合奏の演奏空間について。かつて三曲合奏は、室内音楽として発展してきました。演奏者の間近で、尺八の振動や糸の響きを身体で受け止め、感じ、鳥肌を立てて聴いたのではないでしょうか。現代ではホールなどの会場に大勢を集めて行う演奏会ばかりになってきましたが、演奏空間を元に戻してもよいのではないか。もっと生活空間の中に場所を求めてもよいのではないだろうか、そう思っています。丁度そのようなことを考えている時、富山県の高岡からお誘いを受け、民家で演奏することになり意を強くしました。これについては次号でお知らせしたいと思います。

昨年、11月1日が「古典の日」と定められました。形はできても魂を入れていくのはこれからで、そこに係わっている我々自身の行動を必要としています。生活の場に演奏空間を求め、尺八を楽しみ、感動を尺八で表現し、伝統音楽を身近なものにしていく取り組みを、全国の各支部や会の皆さんと共に考えていきたい。 本年も皆々様と全力をもって歩んで参りたいと念じております。 (宗家竹友社 全国竹友会会報「竹友」より)

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